ワークライフ・バランスについて

残業時間


村田製作所は同業他社と比べても残業時間が少ないことで有名です。残業時数は月間で平均10-20時間程度となっており、当然ながらサービス残業は一切無く、残業代は全額きちんと支払われます。水曜日、金曜日は基本残業禁止となっており、その他の日も19時前には社内の8割以上の人が帰宅しています。むしろ節約のため、全体的に残業はしたくてもできない環境になっており、定時で帰れる日がほとんど。平日でもプライベートは充実できます。年収ベースが高いため、残業代で稼ぐという発想が社員にないことも、良いことだと思います。ただし、就業時間内では仕事がおわらず、仕事をこっそり持ち帰る人も、管理職を中心に少なからずいます。

比較的残業の多い研究開発系でも平均で月30時間程度の残業時間で、休日出勤はよほどのことがなければありません。テーマをひと段落させることで、残りはほぼ毎日定時で帰宅するという人も多くいます。要は、自分自身がどのように長期的にプロジェクトを完了させていくか、そのスケジュールとして自己管理も行うということが求められています。


有給休暇


有休取得率は80%以上と高く、誰もが子供の入学式、卒業式等節目のイベントでは有給を取得しています。自身の仕事への裁量が大きいため、有給取得も、自身の調整により取得することができます。会社も積極的に有給休暇を取得するように奨励しています。私が知っている中途入社組に話を聞くと、年収は下がったとしても、有休がたくさん使えるため、時給換算では上がっていると話していました。育児休暇取得者も多く、平穏に長く働きやすい環境だと言えます。


退職率


まじめで論理性を重んじ、コンプライアンスやルールを重んじるため、規程・規則等は非常に多く、仕事の分担等のルールが明確にされています。京都の代表的な企業の中には京セラや日本電産といった退職率の高い会社もありますが、そういった世間的なブラック企業とは異なり、有休は非常に取りやすく、残業もきっちり付けるべきという文化が浸透しており、その辺でのストレスはほとんどないと思います。給与は業界で上位水準、残業時間も部署・人に寄りますが10~30時間/月程度に抑えられていることなどから、退職率も非常に低いホワイト企業です。社員間の仲もよく、プライべートにおいても部活動、旅行やレクリエーションを同僚や後輩、先輩と楽しむという部署も多数あります。もちろん参加は強制ではありません。


女性社員の働きやすさ


女性にとって村田製作所は働きやすい職場環境を提供していると思います。産休・育休制度がしっかりとしており、昔は出産を機に退職する女性社員も多かったようですが、最近は復帰する人がほとんどです。出産後も変わりなく働くことのできる環境で、男女間差別などは見られません。女性の働きやすさが、家庭と仕事の両立という点ならば、かなり良い職場だと思います。ただ、女性だからといって優遇されることもありません。女性が上の立場を目指せる環境であるかといえば、評価は男女平等だといえます。つまり、上を目指していくならば、プライベートある程度犠牲にして男性並みの仕事をしていくことは仕方がないと思われます。ちなみに役職に就いている社員は、現時点ではほとんどが男性です。女性の絶対数が少ないのでなんとも言えませんが、家庭を持って、仕事も男性並みに頑張っている女性は稀だと思います。

一方で、キャリアを目指していないのであれば、子供の居る女性は時短勤務もしやすく、有休もほぼ全日取得でき、仕事も楽であるため、こんなに素晴しい環境は無いでしょう。なお、セクハラに対する研修が行われた際、その中で実際社内で起こった事例を紹介されていたので、残念ながらそういったことが今でも行われているようです。