キャリアと教育制度

人事評価制度


村田製作所の人事評価はよくある成果主義型を採用していますが、年功序列の色が強く、上司の好き嫌いも加味される純日本型の評価制度です。通期の目標設定があり、半年ごとにFeed backが得られます。7段階評価で4が普通。7を取る人はあまり多くなく、評価による傾斜は緩やかで中心化傾向であり、平社員の間はそんなに差がつかないため、年収にも差がほとんど出ません。また、人事評価も評価者教育を徹底しており、無茶苦茶な評価がされるといったことはあまり聞きません。できない社員にも優しい評価がなされるため、やる気のある人は逆にモチベーションダウンする可能性があります。

原則として降格が無く、抜擢される若手社員は極一部で、半数以上は「事なかれ主義」の課長の下でフラストレーションをためる場合も多いと聞きます。とはいえ、各ステップにおける昇格には試験に合格する必要があり、かつ役職がつき始める頃から昇給と人事評価が連動しはじめるので、成果主義の要素も強くなっていきます。


充実の研修制度


新入社員研修はビジネスマナーや製品知識等の座学中心で、最後に成果発表のプレゼンを行います。配属後はOJTで経験を積んでいき、その後も定期的に同期で集まり研修があります。社内外セミナーも設けられており、業務後に勉強会をすることもあり、研修制度の充実はTOPレベルであると思われます。

また、自己啓発のための時間も自由に取れ、有給休暇を利用して自分自身のスキルアップ、レベルアップを行動している社員がたくさんいます。語学研修の盛んであり管理職レベルのほとんどは自由に英語を使いこなしています。海外赴任する前には長期の語学研修も実行しており、希望すれば短期間留学なども多数事例があります。その他、TOEICや簿記等の資格取得の祝い金もあり、自己啓発の制度は十二分に整備されていると感じます。



研究開発部門のキャリア


世界トップレベルのものづくりには、やはりそれ相当のレベルを要求されるわけであり、日々勉強することが当然になります。社員は非常に優秀な方が多く、社内でそれらの有識者の働き方や考え方、さらにそのような方自身が社内で講義を担当して、体系的に教えてくれる場があり、成長、キャリア開発を得る機会は非常に恵まれていると感じます。インターンも積極的に受け入れているので、興味のある学生は是非エントリーしてみるべきでしょう。

また、研究開発部門では、学会発表や論文執筆なども活発であり、その分野で第一人者になるという気概を持ってキャリアを積んでいくエンジニア、研究者が多くいます。自身の夢や志を意識して、キャリアを積んでいく社員が多く、またそのような同僚を身近に感じながら仕事ができる環境は、日本企業ではなかなかありません。